老人ホームの費用を抑える秘訣!

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老人ホームに入居する際は、「入居一時金」などでまとまったお金を支払う必要や、その後も月額費用で毎月十万円単位、その他、生活費やサービス費などの支出が見込まれ、費用の捻出は容易ではない方が多いはずです。ここでは老人ホームの費用を抑える秘訣を解説していきます。

施設選びを工夫する

老人ホームの費用のなかでも大きな比重を占めるのが利用料金。特に大きなウェイトを占めるのが老人ホームの「賃料」です。 これは一般的な賃貸住宅の家賃と同様となります。施設選びを工夫すれば自ずと支出の基盤となる利用料金を大幅に削減できるでしょう。具体例を以下に挙げていきます。

費用が安い介護施設を選ぶ

老人ホームのタイプはさまざまですが、民間施設を避け、公的施設を選ぶだけでも費用を削減することができます。

老人ホームの種類、それぞれの違いや特徴を解説

古い老人ホームを選ぶ

新しくて立地が良く、部屋が広い老人ホームは賃料が高く、必然的に利用料金も高くなる傾向にあります。 そのため、利用料金を抑えたい場合は、古い老人ホームを優先的に探しましょう。運営開始から15年以上経過したホームは料金が下がる傾向にあるようです。

地方の老人ホームを選ぶ

老人ホームの費用は地域によってとても大きな格差があります。地価の高い都市部ではなく、地方で老人ホームを探せば費用が抑えられます。

駅から遠い老人ホームを選ぶ

最寄り駅からバスやタクシーを利用しなければ通いにくい老人ホームは費用が下がります。これは主に入居者の外出の不便さ、面会者の来訪の不便さなどのデメリットが生じますが、費用を抑える上では大きなポイントになります。

相部屋を選ぶ

個室化が進んできた老人ホームですが、なかには複数人が同じ部屋に入居する「相部屋」を選べる施設があります。 病院などと同じく、老人ホームでも「個室」は料金が高めに設定され、「相部屋」は比較的費用が安く設定されています。プライベートな空間を作ることは難しいですが、他人とコミュニケーションを取ることが好きなら、むしろ魅力的と捉えても良いでしょう。

支払い方式・支出を工夫する

費用を抑えるのであれば当然ながら支払い方式・支出を工夫するのは必然です。では具体的にはどの様な工夫をすれば良いのか、その秘訣を以下解説していきます。

入居一時金0円の施設を選ぶ

「入居一時金」は賃貸住宅の「敷金」にあたる費用となります。費用は施設によってまちまちですが、数十万円から数百万円、数千万円を超える入居一時金が必要な施設もあります。 老人ホームのなかには入居一時金を0円に設定している施設があり、費用を抑えたい方をはじめ、短期的に入居したい方や入居を急ぎたい方にも好まれています。入居一時金を0円の施設に絞り込んで入居先を探せば、その分だけ初期費用を抑えることができます。

入居一時金を「一括」で支払う

入居一時金は、施設によって、一括で支払う ・分割で支払う ・一括で支払うか、分割にするか選べるの3タイプに分かれます。一括か分割にするか選べる施設は、分割で支払うと、一括で支払う場合より費用が増してしまうことが多いようです。 一度に支払う負担は大きいですが、長期的な視点で考えて入居一時金は一括で支払うと節約ができます。

経済状況に合わせた支払い方式を選ぶ

初期費用が安くなるように配慮しているホームの場合、利用者の経済状況に応じて融通を利かせてくれることもありますので、支払い方法について相談してみると良いでしょう。入居一時金がかかる場合、一括で支払うと初期費用が大きくなり、分割にすると月々のランニングコストが大きくなることがデメリットです。

生活費を抑える工夫をする

老人ホームで支払う月額費用には、賃料や食費、管理費、水道光熱費などが含まれていますが、それ以外の日用品を購入する費用やクリーニング代、娯楽代、嗜好代などの生活費は、工夫次第で節約が可能です。

家族でできることは家族で済ませる

生活費の削減に付随して、例えばクリーニングや買い物を家族がおこなうことが可能であれば、「代行費用」を削減することができます。少々手間は増えますが、洗濯物は訪問時に受け取り、ご自宅でおこなうなどの工夫をしてみましょう。賃料や管理費に比べると微々たるもですが、「塵も積もれば」で、年間や更に長期スパンで換算すればかなりの支出削減になります。

支払いの負担を軽減する5つの補助制度

利用できる補助制度が無いかを確認しましょう。各種控除や補助金の支給を受けることできれば費用を抑える事が可能になります。以下に利用出来る代表的な補助制度を5つご紹介します。条件を満たす必要はありますが、条件をクリアできれば行政などから多額の支援を受けることも可能です。

医療費控除

「医療費控除」は、該当する年の1年間で、自分や家族が一定以上の医療費を払った際に、所得の控除が受けられ、収めるべき税金を低くし、費用の負担を少なくできるというものです。介護保険サービスで支払う費用が、各々に設定された月額上限額を上回った場合、差額分を控除できます。「特別養護老人ホーム」や「介護老人保健施設」などの介護保険施設では、かかった医療費に対する控除を受けることができます。控除の対象となるのは介護保険サービス費や食費、居住費など。また、おむつ代も含まれます。

介護保険負担限度額認定証と特別減額措置

公的施設利用の際に所得や預貯金が一定基準を下回る場合に費用を減額できる制度です。特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの公的施設は、有料老人ホームなどの民間の施設に比べ費用が抑えられています。しかし、長期入居であればやはり大きな額となるため、支払いが負担となります。そこで、入居中の「食費」「居住費」を減額できる制度が用意されています。所得や預貯金が所定の基準を下回る場合、各市町村から「介護保険負担限度額認定証」を交付されることで、支払う費用を軽減できます。この制度は、世帯全員の市町村民税が非課税であることや、預貯金などが基準額よりも低いといった条件が必要になります。

もし、「介護保険負担限度額認定証」の対象にならなかった場合、2人以上の世帯において1人が施設に入居し、入居後の住居費と食費の負担が難しいと判断されるときには、「特別減額措置」を受けることができます。詳しくは、お住まいの自治体の「介護保険課」「高齢者支援課」まで問い合わせてみてください。

利用者負担軽減措置

各施設の運営主体である「社会福祉法人」が主体となって、介護費用の負担を軽減する制度で、訪問介護や入浴介護、リハビリテーションをはじめとする介護費用全般の費用を割引できる措置です。利用が認められるのは経済的に困窮する世帯のみですが、特別養護老人ホームにおける費用も割引の対象になることも大きなメリットといえます。軽減措置を受けるには、その社会福祉法人が地方自治体に制度の活用を申告していることが条件です。利用者の負担軽減を行っている社会福祉法人なのかどうかは、自治体の福祉課に問い合わせることで確認できます。

高額介護サービス費支給制度

介護保険サービスを利用した際の費用が月々の負担の上限を超えたとき、その超えた分が払い戻しとなる制度です。その負担の上限額は、所得などの条件によって区分が定められそれぞれの段階ごとに上限額が決まっています。費用に関しては、施設の居住費や食費、生活費などは支給対象となりません。また、住宅の改修で、福祉用具を購入したり、バリアフリーの改修を行ったりしたなどは対象になりません。

市町村・自治体のサポート

利用者の負担を軽くするために、市町村・自治体が独自のサポートを行っているケースがあります。自治体に制度そのものがあるのかどうかを確認する必要があります。以下一例となります。

介護保険サービス利用者負担額助成制度

訪問介護や訪問看護、夜間対応型訪問介護などを利用した場合、該当者は通常の自己負担額からさらに軽減されるというもの。これらの介護サービスは、要介護状態になると利用頻度が高くなるため、所得が低い方にとっては大きなサポートになるでしょう。対象となるのは、「生活保護の受給を受けていない」「本人と世帯全員が住民税非課税」「住民税を納めている親族に扶養されていない」などがあります。

家族慰労金

1年間にわたって介護サービスを利用しておらず、医療機関にも入院していない在宅介護者を対象に、補助金が支給されます。支給条件は自治体によって異なりますが、「3ヵ月以上入院していないこと」や「住民税が非課税であること」などです。

まとめ

老人ホームの費用を抑えるポイントは優先する要素を整理することです。多少不便でも、スタッフ教育やサービスの質などを確認して施設を選べば、満足度は高まるはずです。複雑そうな補助制度の活用も含め、「地域包括支援センターのスタッフ」「ケアマネジャー」など介護知識に特化した相談窓口に相談するのも一つの手です。費用とニーズにあった介護プランを作成してくれるでしょう。老人ホームの費用が払えないと諦めることなく、費用を抑える秘訣を知れば、賢くお得に老人ホームが利用できるはずです。

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