遺品整理士とは、遺品を整理したり処分することが仕事になりますが、それ以外にも大切な仕事があることをご存知でしょうか。また、遺品整理士になるには、特別な資格が必要なのでしょうか。この記事では、遺品整理士の仕事と遺品整理士認定協会が認定している遺品整理士の資格について詳しく解説していきます。費用や合格率、収入や求職のアドバイスについても触れているので、参考にしてください。
遺品整理士の仕事内容
遺品整理士とは、一般社団法人遺品整理士認定協会が運営している民間資格です。
遺品整理士の資格を取った人の全てが仕事にしているわけではなく、知識を身につけたいからという趣味や自己研鑽のきっかけとして資格を取得する人も多いといわれています。
遺品整理士の仕事は、亡くなった人や遺族(一般的な依頼主)の立場に立ち、法的に正しく、より適した手順で遺品を整理していくことです。ただし、一口に遺品整理といっても遺品を片づけたり処分することだけが仕事というわけではありません。
遺品整理士の仕事には、主に以下のものが挙げられます。
- 不用品改修
- 遺品供養
- 遺品の仕分け
- 貴重品や重要書類の捜索
- 探し物の捜索
- 亡くなった人の住居の清掃
- 原状回復(賃貸物件の場合)
遺品整理士の受講から認定までの流れ
遺品整理士の資格を取るためには、講座を受講して課題レポートを提出して合格する必要があります。
遺品整理士の講座を受講するには、遺品整理士認定協会への申し込みが必要です。申し込みから受講、認定までの流れは以下の通りになります。
- 受講の申し込み ― 遺品整理士認定協会へ受講の申し込みをします。申し込みはHP(web)もしくは電話・FAXからのどれでも可能です。
- 教材到着・受講開始 ― 協会から教材(教本・問題集・資料集・DVDなど)が送られてきたら受講開始です。教材を使って、遺品整理や遺品整理業の意義や遺品整理作業を行うときの注意点や法的知識、遺品整理にまつわる社会的背景などを学んでいきます。
- レポート提出 ― 資格を取るためには、課題レポートを作成・提出する必要があります。提出方法はweb上からでも郵送でもかまいません。
- 合格通知 ― レポート内容に問題がなければ、合格通知が届きます。合格通知が届いた後は、認定証書を受け取るための認定手続きが必要です。
- 認定証書の発行 ― 認定手続きが終わると認定証書が順次発行されます。そのとき、認定証書とあわせて遺品整理士として活動するための資料も送られてきます。
受講資格
遺品整理士の講座を受験するために必要な資格はありません。年齢制限も設けられていませんので、基本的にはどのような人でも受講可能です。ただし、反社会的勢力の人は受講資格がありません。
受講期間
受講期間の目安は、おおよそ2ヶ月といわれています。ただし、何らかの事情で受講期間を延長したい場合は、協会に連絡することで無料更新が可能です。
講座の費用
遺品整理士の講座を受けるためには
- 入会金 25,000円
- 会費 5,000円(2年間有効)
支払方法は銀行振込、代引きのどちらかになります。(クレジットカードの支払いについては、申請中。 2018年5月現在)
教材・問題集
教材は、教本・資料集・問題集・DVDがあります。
教本
遺品整理・遺品整理業とは何か、なぜ必要とされているかなど業務や資格の概要や社会的背景から始まり、業務実態や作業上の注意点、法規的な問題などの実務的なことを細かく説明しています。
資料集
業務の内容をイメージしやすいように、実際の業務内容を実例をもとに紹介していきます。知識を得るためでなく、講座終了後の実務にも役立つように作られています。
DVD
孤独死の問題、遺品整理と法律、遺品整理士の社会的役割など、遺品整理士の業務や業務にまつわる法令知識、社会背景などについて、専門家(弁護士・大学教授など)からの講義がまとめられています。
問題集
教本や資料集、DVDで知識を習得した後には、その内容に沿った問題集に取り組む必要があります。問題集は全ての設問に回答し、協会へ提出しましょう。成績が一定の基準に達していれば、合格とみなされ合格通知が送られてきます。
遺品整理士の年収
遺品整理士の収入は、会社の規模や業務を行う町の規模などによって差が出てくるため一概にいえませんが、年収の平均は400万円から800万円程度といわれています。
月収でみると、20万から40万円の間であることが多く、一般的には大きな企業に就職した方が安定した収入が得やすいといわれています。
遺品整理士の難易度や合格率
遺品整理士の合格率は65%程度といわれています。問題集やレポートの内容が合格の基準となりますが、教本や資料集、DVDの内容をきちんと理解していれば決して高い難易度ではありません。まじめにコツコツ勉強できる人であれば、合格しやすい資格といえるでしょう。ただし、講座を受けた人全てが合格しているわけではありませんので、講座もレポートも真剣に取り組むことが大切です。
遺品整理のアルバイト
遺品整理のアルバイトに、遺品整理士の資格は必要ありません。ただ、遺品整理士の資格があった方が採用されやすいという意見もあるので、事前に業務の知識を得るためにも、資格を取得しておく方がいいでしょう。
また、遺品整理士の資格以外にも、普通自動車免許の資格が求められることも多いです。同時に運転技術も求められることになるので、普段運転しないという人は事前に練習しておく方がいいでしょう。
アルバイトの求人は遺品整理士や遺品整理業ではなく、清掃業やリフォーム業、廃棄物収集業などで募集をかけているところも多いようです。
遺品整理で検索しても見つからない場合は、検索ワードを変えてみるか、遺品整理会社に直接応募してみることをおすすめします。
まとめ
遺品整理士の資格や仕事内容について理解できたでしょうか。遺品整理士の仕事は、遺品の処理や整理が主になりますが、その他にも清掃や原状回復、遺品の供養、貴重品や重要書類の捜索など多岐に渡ります。
仕事をするうえで資格が必要なわけではありませんが、一般社団法人遺品整理士認定協会が運営している遺品整理士の資格を取っておくと、遺品整理の業務や法的知識を事前に学ぶことができ、求職にも有利になることがあるといわれています。
遺品整理士の講座を受講するときは遺品整理士認定協会への申し込みが必要です。申し込み後に教材が届くと、教本や問題集の内容に沿ってレポートを作成・提出し、基準に達しているとみなされれば合格通知が送られてきます。合格通知を受け取ったら認定手続きを行い、認定証書を発行してもらいましょう。遺品整理士の合格率は65%であり講座の難易度は決して高くはありませんが、受けた人が必ず合格しているわけではないので油断は禁物です。まじめにコツコツ勉強するように心がけてください。
遺品整理士は、孤独死が増えている現代では社会的ニーズがある業種であり、年収の平均は400万円~800万円と一般的なサラリーマン以上の収入がもらえるケースも少なくありません。気軽に始められる仕事ではありませんが、社会的意義があるやりがいのある仕事です。今まで興味があった、この記事を読んで興味を持ったという人は、一度真剣に検討してみてはいかがでしょうか。
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