【散骨】種類・費用・注意点について徹底解説!

散骨 基本情報

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散骨とは自然葬のひとつで、粉骨(遺骨を細かく砕いてパウダー状にすること)した遺骨を、海や山などに撒く供養方法です。自然の循環の中に帰ることができる他、墓を作るよりも費用を抑えられるというメリットがあるため、近年注目を集めています。

散骨の種類

現在行われている主な散骨の種類について紹介していきます。

海への散骨

海への散骨は、現在日本で行われている中で最も一般的な散骨方法です。船をチャーターし、人に迷惑のかからない沖合まで行って、遺骨を海に撒きます。
その後、海に向けて花びらの献花や、献水、献酒などを行い、故人のために祈ります。
陸地とは違い、土地の所有者や近隣住民とのトラブルになりにくい点が大きなメリットです。
砂浜や海岸で行っても違法ではありませんが、こちらは近隣住民や漁業関係者と揉めるケースが多く、民事訴訟に発展することもあります。ですから、できる限り沖合で行うようにしましょう。

山林への散骨

山林への散骨は、土地の所有者や近隣住民とのトラブルにならないよう、注意が必要です。自分で所有している土地で行うか、土地の所有者に許可を取った上で行う必要があります。また国が所有する土地で散骨を行うことはできません。山林への散骨を扱う業者の中には、土地の確保から請け負ってくれるところもあります。

空への散骨

空への散骨は、最近になって生まれた新しい散骨方法です。特殊な天然ゴムで作られた風船の中に遺骨を入れ、空へ放します。風船は高度30~35kmの成層圏に達すると膨張して破裂し、中の遺骨は空に撒かれます。撒かれた遺骨は偏西風に乗り、はるか彼方まで運ばれていきます。

宇宙への散骨

こちらも新しい散骨方法です。遺骨をカプセルの中に収め、ロケットに載せて宇宙へ飛ばします。打ち上げられたカプセルは数ヶ月~数年間をかけて地球を周回し、最終的には大気圏に突入して燃え尽きます。その他、月面までたどり着くコースや、人工衛星に遺骨を乗せて100年以上宇宙を漂うコースを用意している業者も登場しています。ただし打ち上げ時期は決まっているため、日程を自由に決めることができないなどの制限もあります。

自宅での散骨

自宅に遺骨を埋めることは、死体遺棄罪に当たり、法律によって禁止されています。ですが、きちんと粉骨した上での散骨でについては、禁止する法律は特にありません。しかしながら近隣住民とのトラブルになりやすいため、基本的には避けるべきでしょう。

散骨の費用

散骨を行う場所や方法によって費用は様々です。しかし多くの場合、お墓を作るよりは安価で済ませることができます。

海への散骨の場合

個別での散骨

船1隻をひとつの家族で借り切って散骨を行う方法です。費用は20万~30万円ほどが一般的です。1隻の船に10人前後が乗船できるため、家族だけでなく、親族も乗り合わせて故人を見送れます。また他の家族との兼ね合いもないため、日程を自由に決められる点も大きなメリットです。

合同での散骨

複数の遺族がひとつの船に乗り、合同で散骨を行う方法です。費用は個別での散骨よりも10万円ほど安く、10万~20万円ほどになります。ただし船を共有するため、1家族あたりの搭乗人数は少なく、2~3人ずつしか乗ることができません。家族全員で見送ることは難しくなります。また他の遺族との兼ね合いがあるため、日程を自由に決めにくい点などがデメリットです。

代行での散骨

家族は船に乗船せず、散骨そのものを業者が代行する方法です。家族自らの手で散骨することはできませんが、費用は3万~5万円と非常に安く済みます。

個人での散骨

業者に依頼をせずに個人で散骨するのならば、船の燃料費などを除き費用はかかりません。ですがやり方によっては法律上の問題に触れたり、近隣住民とのトラブルになる可能性が非常に大きいため、特別な理由がない場合は業者に依頼した方が賢明といえるでしょう。

海以外に散骨する場合

山林への散骨

山林に散骨する場合の費用は、海への散骨とそれほど変わらず、10万~30万程度が相場といえるでしょう。散骨場所が徒歩やロープウェイなどで簡単に行き来できる山林であれば安価で済みますが、高山の山頂など、たどり着くまでに宿泊施設やバディなどを必要とする場合は、その分高額になります。

空への散骨

バルーンを使って空に散骨する場合の費用は、24万円ほどです。その他、ドローンでの撮影やバルーンのデコレーションなどを依頼する場合は、オプション料金がかかります。

宇宙への散骨

宇宙への散骨は20万円台後半から行うことができます。技術の発展が著しい分野ということもあり、今後大きく変動する可能性があります。

散骨を行う上での注意

散骨を行う上での注意点についていくつか紹介します。

散骨に関する法律

散骨に関する明確な法律は現在ありません。1991年には、法務省が「節度を持って行えば違法ではない」という見解を示しています。

粉骨の際は2mm以下まで砕く

粉骨の際は、遺骨を2mm以下の粒度まで砕く必要があります。2mmより大きい状態で散骨した場合は、遺骨遺棄罪に当たります。

散骨を禁止している自治体

散骨に関する法律はありませんが、北海道長沼町と、埼玉県秩父市は、条例で散骨を禁止しています。

個人で散骨を行う場合

個人での散骨は、きちんと粉骨を行った上で散骨するのであれば、業者に依頼せず、個人で散骨を行っても違法ではありません。しかし粉骨まで自分で粉骨まで行うとなると、かなりの重労働です。それ以上に、家族の骨を自らの手で砕くという作業は、多くの場合精神的な苦痛を伴います。

まとめ

散骨には幾つかの種類がある

  • 海への散骨(最も一般的)
  • 山林への散骨
  • 空への散骨
  • 宇宙への散骨
  • 自宅での散骨(原則避けるべき)

散骨の費用

  • 海への散骨:5万円~30万円
  • 山への散骨:10万円~30万円
  • 空への散骨:約24万円
  • 宇宙への散骨:20万円台後半~

散骨を行う際の注意

  • 散骨は節度を持って行えば違法ではない
  • 散骨を条例で禁止している自治体がある
  • 条例で散骨を禁止している自治体がある
  • 個人での散骨は原則避けるべき

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