現代人にとって喪中という言葉にもっとも多く触れるのは、年賀状や結婚式にまつわる話題の中でしょう。
本記事では喪中の基礎知識に加え、喪中の際に年賀状や結婚式に対してどう取り組めば良いのかを解説していきます。
そもそも喪中とは?
喪という言葉には、人の死後、故人の近親者が、一定期間悲しみの意を示すという意味があります。その文字通り喪中とは、近しい人が亡くなった際、その死を悼んで喪に服す期間のことを指します。
喪中の期間中は、一般的に慶事への参加をさけるべきとされています。
喪中の範囲はどこまで?
喪中の対象となるのは、自分から2親等までの身内とされています。
また喪中の期間は故人との関係によってそれぞれ異なります。
期間は1親等までなら1年間、2親等なら3~6ヶ月となっています。
喪中と忌中の違い
よく喪中と混同されがちなものに、忌中があります。
忌中とは
忌中とはもともと仏教の概念ではなく、神道の考え方に由来するものです。
日本の歴史の中で仏教と神道が混じり合っていく過程で、仏教の中でも穢れや喪の概念が一般化していきました。
神道では古くから、死を避けるべき穢れとして捉え、また死の穢れは伝染するものだと言い伝えてきました。死を穢れだなんてとんでもないと思われる方もいるかも知れませんが、これは現代のような医学がなかった時代に、伝染病などの蔓延を防ぐために生まれた考え方です。
そのため身内を亡くした人は穢れがなくなるまでのあいだ、世間から距離を置いて過ごす習慣がありました。これが忌中の起源といわれています。
喪中と忌中の違い
前述の通り、喪中は身内が亡くなってから1年ないし3~6ヶ月の間を指しますが、忌中は亡くなってから四十九日までの期間のことを指します。
喪中の際の年賀状について
喪中の際は年賀状のやり取りを控えるのが一般的です。
なお祖父母など2親等の身内が1~6月までの間に亡くなった場合、新年までには喪が明けるため、年賀状を出しても問題ありません。
しかし実際には、その死を悼む気持ちから亡くなった翌年の正月は半年以上経っていても喪中とし、年賀状を控える方も少なくありません。
喪中の際の結婚式について
結婚式を挙げる場合
結婚式は祝い事ですので、原則として喪中に行うのは避けるべきとされています。
ですが結婚式の準備中に身内が亡くなった場合など、喪中を考慮した日程変更が難しいこともあるでしょう。また故人自身が結婚式を楽しみにしていたことから、挙式すること自体が故人の意思を尊重することになると考え、予定通りに行うケースもあります。
いずれにせよ、お互いの親族間でしっかり話し合い、全員にとって納得のいくやり方を決めていくのが良いでしょう。
結婚式に参加する場合
喪中本来の趣旨としては、友人などの結婚式に参加することも控えるべきとされています。ですが現代においては、それほど厳格に守られているルールというわけでもありません。
忌中さえ明けていれば、たとえ喪中であっても結婚式に参加して構わないというのが、おおよそ一般的な感覚といえるでしょう。
まとめ
- 喪中とは、身内の死を悼んで喪に服す期間のこと
- 喪中の対象となるのは2親等までの身内
- 喪中は故人の命日から3ヶ月~1年の間であり、忌中は四十九日まで
- 祖父母などが亡くなった場合、半年経過していれば年賀状は出しても良い
- 自分が挙げる際には親族間で話し合うことが大切
- 参列する場合は忌中が明けてから
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