故人の持ち物などを整理する遺品整理。大切なこと、必要なことと分かっていても時間や人手の問題から手がつけられないということも多いようです。そういった問題の解決策として、生前に自分で遺品整理をしておくことが挙げられます。ここでは自分でやる遺品整理、生前整理について、メリットやポイントなどを見ていきます。
自分でやる遺品整理
遺品整理は一般に亡くなった方の身の回りの品物のうち、残すものと処分するものを整理することを言いますが、この整理を生前に自分で行うことを、生前整理と言います。生前整理は自分の死後、家族や親族間での財産や相続に関するトラブルを回避するという目的があります。
生前整理と似た言葉に老前整理というものがありますが、こちらは老後を暮らしやすくするために身の回りを整理し、生活をシンプルにすることを指します。生前整理が家族や親族のためのものだとすれば、老後整理は老後の自分のためのものと言えます。
生前整理をしておくメリットは?
生前整理には次の2つのメリットがあります。
1.相続や財産をめぐるトラブルを防止する
家族や親族の間での相続に関するトラブルを防ぐという点が、生前整理の最大のメリットです。後述するように生前整理の際には自分の財産をリストアップしておくとスムーズに進みます。また、この財産リストは家族・親族がその後に財産整理を行う際にも役に立ちます。
2.家族の負担を減らす
故人の財産整理は体力的・時間的なものだけでなく、精神的にも大きなエネルギーが必要なものです。生前整理をしておくことで、遺された家族の負担を少しでも減らすことができます。
始めるなら財産リストの作成から
実際に生前整理を始めるときは、まず財産リストの作成を行うのが良いでしょう。
手順としては、まずは
- 公的証明書
- 各種証書
- 権利書
- 通帳
- 証券
- 貴金属
といったものを集めるとともにリストアップをします。このとき集めた品は保管場所をしっかりと決め、家族にその場所がわかるようにしておきます。
公的なものや資産などのリストアップが一通り済んだあとは、身の回りの持ち物や家族に形見分けしたいものなどをリストアップします。こちらも同様に保管場所をはっきりとさせておきます。
また財産リストの作成と同時に、リストの内容を踏まえた遺言書を書いておくと後の財産整理がさらにスムーズになります。
財産リストの書き方
最近では財産リストのExcel形式のテンプレートを無料で使用できることも増えました。
財産リストには
- 財産の種別(現金・不動産など)
- 財産の内容(具体的に)
- その財産の評価額
3項目を最低限記しておきます。
不動産の場合は
- 住所
- 面積
- 評価額
預貯金の場合は
- 銀行
- 支店
- 口座種類
- 番号
- 評価額
有価証券の場合は
- 証券会社
- 支店
- 銘柄
- 数
- 評価額
記載しておきます。
生前整理のポイント
自分の財産や持ち物をすべてリストアップする作業はとても大変なものです。そのため生前整理は少しずつ進め、一気に終わらせようとしないことが大切です。
またリストを作ることで残すものと処分するものをはっきりさせ、不要なものは思い切って捨てることも重要です。
生前整理は業者に依頼できる?
生前整理は本人の依頼を受けた専門業者が行うことも可能です。遺品整理を代行する業者の多くが生前整理にも対応しているため、まずは相談してみるとよいでしょう。
なお料金は整理を行う場所の間取りによって変動します。
大体の相場は以下のとおりです。
- 1K:3万円〜
- 1LDK:6万円程度〜
- 2LDK:11万円程度〜
- 3LDK:19万円程度〜
まとめ
自分で行う遺品整理を生前整理と呼び、これには遺された家族や親族の負担を減らし、財産や相続をめぐるトラブルを予防するという目的があります。生前整理を始めるときには、まず財産リストの作成から取り掛かり、残すものと処分するものをはっきりさせます。また生前整理には時間がかかるため、一度に終わらせようと思わず、少しずつ進めることが大切です。自分で行うことが難しい場合は、専門の業者に依頼することがおすすめです。
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