50代の終活、50代ならではの終活~何をする、だれとやる?

50代の終活、50代ならではの終活~何をする、だれとやる?

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「終活」という言葉は、現在では多くの人が知るものとなりました。
今回はそのなかでも「50代の終活」を取り上げ、その考え方と、50代の終活で行うべき内容について解説していきます。

親のために、自分のために、子どものために~50代の終活は親とともに

40代の終活の記事でも取り上げましたが、50代は、自分自身はもちろん、親御さんも終活を意識しなければならない世代であるといえます。
今の50代の場合、親御さんの年齢は、だいたい70歳~80歳くらいです。
この世代は、終活を行う層のボリュームゾーンといえます。50歳~80歳を対象としてとったアンケートによると、全体のうちの約40%はすでに終活を始めていて、さらに全体の約38%は今後終活を行う予定であるとしています。

しかし同時に、そうでありながら、70歳~80歳は、体力的な問題や、先延ばしなどの問題で、終活が難しくなる世代でもあります。50代の「お子さん」ならば、親をサポートしながら、親子で終活を進めていくことができます。

また50代の子どもの立場から見たときも、年老いて老齢期に差し掛かる親御さんの姿を目の当たりにすることで、自分自身のリアルに老後を想像できるようになり、「自分も終活を行おう」とする気持ちがわいてくるでしょう。
年老いた親御さんを見ることで自分自身の「その後」もリアルに想像できるようになるうえ、親御さんもお子さんのサポートを受けながら終活をできるため、50代の終活は親御さんと一緒に行っていくのがよいといえます。

また、現在の50代(1965年~1974年生まれ※)の平均出産年齢(第1子)26歳~28歳です。つまり現在50代の人の子どもは、ちょうど成人になったり大学を卒業したり、また結婚をしたりする年齢だといえます。このことから「子どもが独り立ちした」「ライフスタイルが大きく変化したが、今後はある程度落ち着く」「今までは子どもを中心に考えていたが、これからは夫婦2人の生活を考えればよい」という状況になった人も多いことでしょう。そのため、50代は老後のプランが描きやすく、今後の生活を見据えた終活を行いやすくなるのもメリットです。

出典:ハルメク「50~79歳男女に聞いた「終活に関する意識調査」 モノよりおカネを遺したいシニア世代、平均金額は3,000万以上 終活に取り組む人、必要だと思う割合はコロナ禍を経て変わらずも、 お葬式は半数以上が家族葬を希望」

国立社会保障・人口問題研究所「出生順位別平均出生年齢:1955~2004年」

※2024年11月29日時点の対象年

終活って?これからの自分と遺していく家族のためにやるべきこと

50代の終活、行うべきこととは?

ここからは、「50代の終活で行うべきこと」について解説していきます。

  1. エンディングノートを作る
  2. 不用品を片付けていく
  3. 老後にかかる費用を具体的に算出する
  4. 不要な財産の処分および希望を考える
  5. お墓の手配をする

一つずつ解説していきます。

1.エンディングノートを作る

まず、終活の基本となるエンディングノート作りを始めます。

エンディングノートには、以下の内容を記します。

  1. 自分の個人情報→自分自身の血縁関係や、本籍地などを記します。
  2. 資産状況と財産の分配希望→現在持っている資産の情報と、財産の状況を書きます。特にネットバンキングなどの通帳がないものに関しては、詳細に記しましょう。ちなみに遺産の分配の仕方の希望も書けますが、これには法的拘束力がないことには注意が必要です。
  3. SNSやサブスクの名前とパスワード→「実際には会ったことがないが、SNSで深い付き合いがある人がいる」などの人は、残された家族がその人たちに訃報を伝えられるように、利用しているSNSの名前やパスワードを記しておきましょう。また、使っているサブスクのサービス名とパスワードも合わせて書いておきます。
  4. 医療・介護の希望→延命治療を希望するのかしないのか、希望する介護のスタイルはどのようなものかを明記しておきます。
  5. 契約している葬儀会社やお墓などの情報→すでに契約している葬儀会社やお墓などがあれば、その情報を記載します。「先祖代々の墓に入る」という場合は、その墓地の名前や菩提寺(など)について書いておきます。
  6. 連絡したい相手とその関係性、メッセージ→最後に連絡して欲しい相手の名前とメッセージ、連絡先を書いておきます。またその人が自分とどういう関係にあったかを記しておくと、ご家族の戸惑いが少なくなります。

2.不用品を片付けていく

不用品も徐々に処分していきましょう。
まず真っ先に処分するのは、「捨てそびれている粗大ごみ」です。

また、「使わない食器」「なんとなく捨てられずにいる紙袋」「もう着ないであろう服」も捨てていきます。
親御さんの終活の場合は「必要なもの以外を捨てる」を基本スタンスとし、50代の終活の場合は「不要か不要でないか迷ったものは捨てる」を基本スタンスとするとよいでしょう。

3.老後にかかる費用を具体的に算出する

老後にかかる費用も具体的に算出します。

データによって多少異なりますが、65歳以上の一人暮らしの場合は生活費は月に14万円程度、二人暮らしの場合は24万円程度が必要だとされています。厚生年金や国民年金でこれをまかなえる人もいますが、保険の加入状況によっては支出が収入を上回ることもあります。そのため、「自分たちの老後にはどれくらいの費用がかかるか」を、「自分のケース」にあてはめてきちんと計算することが大切です。

また、親御さんの介護にかかる費用についても合わせて計算しておきましょう。

出典:安田生命「老後の生活にお金はいくら必要?生活費や年金受給額、老後資金の準備方法を解説」

4.不要な財産の処分および希望を考える

不要な財産の処分についても考えておきましょう。特に、「それほど高い値段がつかないことが予想される不動産物件」を持っている場合は、判断力と体力があるうちに早めに処分を行うべきです。なかなか買い手のつかない不動産を残された場合、その処分に年単位の時間がかかることもあります。

50代の人が自身の財産を処分することはもちろん、親御さんにも不要な財産の処分を打診しましょう。もちろん強引になってはいけませんが、「残していく子どもや孫がもめないように」という方向からアプローチすれば効果的です。

5.お墓の手配をする

お墓の手配も、50代のうちにすませてしまうことをおすすめします。
埋葬の方法や考え方は、いくつかあります。

  • 墓じまいをする→独身者や、お子さん(70歳~80歳の人にとっては孫)が遠方に住むことになった人におすすめです。自分の代で先祖代々の墓を墓じまいして、永代供養などに切り替えることで、墓守の苦労を減らすことができます。
  • 新しく墓地を購入する→「夫婦2人のお墓に入りたい」「先祖代々のお墓は墓じまいするが、子どもの住んでいる場所の近くでお墓を建てることになった」という人におすすめです。
  • 合葬→亡くなったときに、ほかの人と一緒に埋葬される方法です。費用が非常に安く、継承者がいなくても問題ありません。
  • 樹木葬や海洋葬→樹木の下や海にご遺骨を撒く方法です。継承者が不要なうえ、自然に還ることができるとして、近年人気を博しています。また、宗教不問です。

50代の終活は、親御さんと一緒に進めていくこと、また40代以前の終活よりもより具体的に考えて進めていくことが非常に重要です。
「その日」が来た時に後悔しないようにするために、今から終活を始めていきましょう。

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