相続するものを整理していたら電話加入権があったという場合、どうすればいいのでしょうか?そもそも電話加入権とは何か、電話加入権の相続税評価の方法、電話加入権を相続する時の手続きの流れについて解説します。
電話加入権とは
電話加入権とは、NTTと契約することにより加入電話回線の提供を受ける権利のことを言います。契約には設置負担金が必要となり、設置負担金を支払うことで電話加入権を取得できます。電話加入権は、利用休止、一時中断、解約することができますが、解約をしても設置負担金は返還されません。
電話加入権の評価
インターネット回線を利用したIP電話やひかり電話は、電話加入権がなくても電話番号を使用できるので、評価の必要がありません。NTTと加入電話回線の契約をして電話加入権がある場合は、評価の対象になります。
相続税評価額を調べる方法
電話加入権の評価額は、国税庁の法令解釈通達「財産評価」における「第7章 第7節 電話加入権」に従って決定します。取引相場のある電話加入権は、取引価額に相当する金額によって評価されます。また、それ以外の電話加入権については、売買実例価額などを基として、電話取扱局ごとに国税局長が定める標準価額で評価されます。これまでは、1,500円〜2,000円程度でしたが、平成29年分から電話加入権の相続税評価額は、全国一律1回線あたり1,500円となっています。年度別、都道府県別の電話加入権の標準価格を知りたい場合は、国税庁の下記ホームページにアクセスし、年度と都道府県を選択することで調べることができます。
平成29年分財産評価基準を見る国税庁
電話加入権を相続する手続きの流れ
電話加入権を相続するには名義変更が必要です。相続の一環として変更する場合は、譲渡ではなく承継となります。NTT東日本・西日本のホームページで手続きの方法を確認してください。手続きの流れは次のようになります。
- 名義変更の種類の確認
- 届出用紙・記入要項をダウンロード
- 記入要項を確認の上、請求用紙を作成
- 必要書類を準備
- 注意事項の確認
- NTT東日本・西日本加入権センターへ郵送(※担当者より電話連絡が来る場合あり)「お知らせ」が郵送され、手続き完了
相続時に必要なもの
電話加入権の相続手続きには次のものが必要となります。
- 加入権等承継、改称届出書などの必要な書類
- 死亡の事実及び相続関係が確認できる書類(写し可)
- 相続人の戸籍謄本・戸籍抄本
- 新契約者の印鑑
電話加入権等承継・改称届出書(A4プリンタ印刷用)NTT東日本公式ホームページ
手続きの際にかかる費用は無料です。
また、一般的な相続のように、遺産分割協議書や印鑑証明書は必要ありません。
まとめ
- 平成29年分から電話加入権の相続税評価額は、全国一律1回線あたり1,500円です。年度別、都道府県別の電話加入権の標準価格を知りたい場合は、国税庁のホームページ「平成29年分財産評価基準を見る」から調べることができます。
- 電話加入権を相続する場合は、NTT東日本・西日本のホームページで名義変更(承継)の手続きを確認してください、届出用紙をダウンロードし記入の上、必要書類と共に加入権センターに郵送します。
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